市民、設計者、研究従事者のための

バイオ施設の安全性確保に関するチェックリスト

 

本文及び諸文献(下記注参照)の内容などを踏まえて、バイオ施設の安全性確保の実態の評価尺度としてチェックリストを作成した。

市民、設計者、内部の研究者などが活用、あるいは共同で評価することを意識して、計画・設計上のポイント、監査・パトロール時のポイントをまとめた。

   

                    施設概要チェックリスト

         B 「リスク管理」「リスクコミュニケーション」チェックリスト

                    施設(建築・設備)チェックリスト

                        1.立地及び配置条件、住民合意

                        2.平常時の安全性確保

                        3.非常時の安全性確保

                      施設安全監査用チェックリスト

                        1.環境保全組織

                        2.化学物質の安全管理

                        3.病原体・組み換えDNAの安全管理

                        4.実験動物の安全管理

                        5.放射性物質の安全管理

                        6.大気汚染防止

                        7.水質汚濁防止

                        8.廃棄物対策

                        9.緊急時の対策

                      10.安全教育・健康管理

                      11.パトロール時のポイント

                      12.監査時閲覧資料リスト

 

(注)  参考文献など

a.WHO『病原体実験施設安全対策必携』2004 第3版

b.WHO『保健関係施設における安全性』1997

c.建設大臣官房官庁監修『官庁施設の総合耐震計画基準・平成8年版』

(社)公共建築協会

d.遺伝子組換え生物等規制法 H16年文部科学・環境省令第1

e.国立感染症研究所『病原体等安全管理規程』平成154

f.国立感染症研究所『戸山庁舎指定実験室安全操作指針』1992

g.日本建築学会編『実験動物施設の設計』彰国社1989

h.日本建築学会編『平成8年度ガイドライン実験動物施設の建築および設備』

アドズリー

i.建設省住宅局建築指導課監修『建築設備耐震設計・施工指針1997年版』

日本建築センター

j.JIS K3800-2000「バイオハザード対策用クラスUキャビネット」解説

k.日本空気清浄協会主催技術講習会テキスト1985

l.労働省化学物質調査課編 『これからの化学物質管理−指針と解説』中災防刊

m.労働省安全衛生部監修『安全衛生法令要覧』中災防刊

n.芝田進午・本庄重男『感染研の国際査察』 連載、技術と人間


A.施設概要チェックリスト

 

1.1  施設名称

      施設所在地

      連絡先・担当部署・氏名

      バイオ施設開設年(予定年)

      敷地面積

      主たるバイオ施設規模 

  地上       地下       構造           高さ      b

                     延床面積          u         建築面積        u

      研究概要

      研究所職員数          

      救急医療従事者            

 

2.1  施設が立地する都市計画法上の用途地域
                   
1種低層住専、2種低層住専、1種中高層、2種中高層、1種住居

                    2種住居、準住居、近隣商業、商業、準工業、工業、工業専用

                    市街化調整区域、都市計画区域外
   
  近隣に水源地                    水源地までの距離               b

      近隣(敷地境界から周囲500b以内)に住宅・公共施設

                                        住宅・公共施設までの距離         b

 

3.1  病原体実験    有(レベル1、2、3、4)    

                      各レベルの実験室数                    

      組換えDNA実験 

                      有(P1、P2、P3、P4、LS−C、LS―1、LS―2)

                     

                      各実験室数

      動物実験           

                      実験動物の種類と年間使用頭(匹)数
                        
ラット、マウス、ウサギ、モルモット、サル、犬、節足動物

                         その他(    

                      動物の区分(ノトバイオート、SPF、コンベンショナル)

      放射性物質                           

      特定化学物質                    有     

      有機溶剤                             

      感染性廃棄物の処理方法(敷地内処理、外部委託、その他)

      研究排水処理設備                     

                      処理項目(滅菌処理、CODSSBOD、中和、その他)

      敷地内焼却処理                       

4.1 耐震安全性  設計基準(96年計画基準、87年計画標準、81年新耐震基準、

                旧耐震基準)

  2 耐震診断実施           有   無

  3 大地震動後の実験業務継続性    要   不要

 

5.1  地方自治体との公害防止協定書          

      住民との協定書                         

      環境保全対策書                        

      安全管理委員会            有   無 

  安全管理規程                         

      自主管理マニュアル                      

      施設パンフレット                        

      環境影響評価書                          

              


B「リスク管理」、「リスクコミュニケーション」チェックリスト

 

1.リスク管理

 

1.1 病原体等の有害性の確認

@ バイオハザードの特性を理解しているか。

A 病原体等の種類と量を把握しているか。

B それらの量と感染、汚染の関係を把握しているか。

 

1.2 平常時の排出・漏洩量の予測

@ 実験に伴う排水や排気中や廃棄物に含まれる一次側の病原体等の種類、量、サイズ(排気の場合)はどの程度か。

A HEPAフィルタ、排水処理設備、高圧滅菌機などの実際の除菌・滅菌性能を把握しているか。

B 環境中に流出される病原体等の種類と量はどの程度か。

 

1.3 非常時の対応と排出・漏洩量の予測

@ 大地震動時(震度7)の被害と環境中に流出される病原体等の種類と量の予測の最大はどの程度か。

A 火災発生時の場合。

B 停電時の場合。

C 機器(システム)故障時の場合。

 

1.4 人為的ミス・過誤の予測

@ 人為的ミス・過誤にはどのようなものが想定されるか。

A 人為的ミス・過誤の発生確率はどの程度か。

B その場合に環境中に流出される病原体等の種類と量の予測の最大はどの程度か。

 

1.5 被害予測

@ 周辺環境(居住者、生活行動、施設、自然環境など)を把握しているか。

A 平常時、非常時において流出される病原体等の拡散範囲と量はどの程度か。

B 実験感染者の行動範囲とその影響はどの程度か。

C ABにより想定される被害はどの程度か。

 

1.6 モニタリング

@ 病原体等の流出や被害の有無、程度を確認するためにモニタリングを実施(水質、排気、大気測定など)しているか。

A 疫学調査を定期的に実施しているか。(あるいは今後行う計画があるか。)

 

1.7 総合評価

@ バイオ施設の安全性確保のため、全体を網羅する評価項目、評価基準を設定しているか。

A 最新の科学的知見及び1.1〜1.6の結果を踏まえ、評価を実施しているか。

B 評価結果を各段階にフィードバックしているか。

 

2.リスクコミュニケーション

 

2.1 前提条件と共同目標

@ バイオハザードの特性の理解について一致しているか。

A 事業者は以下の点について同意しているか。

  ・生命の安全、健康の最大限の尊重

  ・公害の未然防止、予防原則の尊重

  ・地域文化の向上への寄与、地域コミュニティ、市民自治の尊重

  ・市民への安全情報の開示と説明責任の徹底

B 事業者内、地域社会において人格権は最大限尊重されているか。

 

2.2 共同評価

@ 施設の安全性に関する市民、事業者の共通の評価尺度があるか。

A 「1.リスク管理」に関わる情報など必要な情報(現地調査結果、環境測定データなど)を市民と共有しているか。

B 定期的に評価する場があり、市民にも意思表明と合意形成の機会が保障されているか。

C 評価結果が施設の改善に有機的に繋がっているか。

D 以上を制度的に保障するための、市民参加の環境安全協定が締結されているか(又はその意思があるか)。


C.施設(建築・設備)チェックリスト

 

1.立地及び配置条件、住民合意

 

1.1 遺伝子組み換え実験施設

 

@  実験施設は人のいるすべての地域に害を与えないように、その立地に配慮されているか。(b)

A  可燃物を使用する火災危険の大きい施設は、火災の影響と類焼を最低にするために患者や公衆が近くにいる地域並びに可燃物保管施設から離れて立地しているか。(b)

B  汚染された空気は、実験施設内に再び入ったり再還流しないように、また隣接する建物や公共施設に入らないように排気されるか。(b)

C  災害対策要綱の作成にあたっては、危険に曝される職員と住民の範囲を確定しているか。災害対策要綱は一定の間隔をおいて見直し、また当局と周辺住民団体に提供しているか。 (b)

D  周辺の気流状況、接地逆転層、いぶし現象の場合の施設排気の状況を検討しているか。(n)

E  建設について周辺住民の同意を得ているか。(EU理事会指令、カナダCDC)              


1.2 病原体実験施設


@〜E  1.1に同じ
F  レベル3実験室からの排気は直接建物の外に排出し、人のいる建物とその空気取入れ 

口から遠く離れて拡散されているか。(a)

G  病原菌類・放射性物質を貯蔵又は使用、研究する施設については、特に周辺へ危険が及ばないような配置になっているか。(c)

H  過去の災害記録・地盤調査などをもとに地震、洪水、津波などの災害危険度の大きい箇所への立地は避けられているか。(c)

 

1.3  動物実験施設

 

@  感染微生物、寄生虫を媒介する昆虫などの棲息地域ではないか。(g)

A  飼育対象の動物種が羅患し易い病気が濃厚汚染している地域ではないか。(g)

B  悪臭、騒音等、動物飼育にともなって発生する多岐に渡る問題で周辺住民に迷惑を及ぼさないよう、住宅隣接地に立地していないか。(g)

C  明確な将来計画に基づき、増設・拡張が容易な構成配置か。(g)

D  動物の飼育舎は独立の離れた単位施設か。 (a)

E  建設について周辺住民の同意は得ているか。(g)

 

  
2.平常時の安全性確保

 

2.1 平面レイアウト

 

@ 清浄域と汚染域が明確に区分されているか。(d.k.)

   各動線の設定は適切か。(g)

A 実験従事者以外の者が近づき難いか。(d)

B 実験室は余裕あるスペースが確保されているか。(k)

C 実験区域内に前室、更衣室、シャワー室が必要に応じ設けられているか。(d.g.k)

D 空調機械室は将来の変更に備え、余裕のあるスペースを確保しているか。(k)

E 男女それぞれ横たわることのできる休憩室があるか。(安衛則618条)

 

2.2 建築構造・仕上・建具

 

@ 床、壁、天井の表面は容易に清掃、洗浄及び薫蒸できる構造又は材質か。(d)

A コーキング材は耐薬品性・耐熱性か。(g)

B 昆虫等の侵入を防ぐ構造か。(d)

C 窓、ドアは気密構造か。(d)

D ドアは自動的に閉まる構造か。(d)

E 前室(P3)はエアロックになっているか。(d)

F ガラスは飛散防止策が施されているか。

G 危険物を保管、貯蔵する部屋は施錠されるか。(a)

H 建具は破壊・侵入を防止できる構造か。(a)

I 職員の不在時には全建物が確実に施錠されるか。(a)

J 外部からの侵入のみならず、内部からの侵入も検知できる対策が施されているか。

 

2.3 機械設備

 

@ 実験室からの汚染空気が施設内に再還流したり、隣接する建物や公共地域に入らないように排気されているか。(b)

A レジオネラ症防止対策がとられているか。

冷却塔は、居室の窓及び人の活動する場所との離隔距離10m以上かつ風向きを考慮して配置されているか。(レジオネラ症防止指針)

B 実験室内は空気の流れが汚染度の低い方から高い方へ向かうよう、給気口、排気口、差圧ダンパーが配置されているか。(d.k)

C 各室の使用目的、室内条件などに応じた適切なゾーニングを行っているか。(g)

D 適切な室内環境(温度、湿度、清浄度、室内気流、気圧、騒音、振動)が設定されているか。(g.k)

E P3室はオールフレッシュ方式か。(k)

F 実験室排気ダクト(P3)にはHEPAフィルタが設置されているか。(d)

G 排気ダクト内は負圧になっているか。

H 排気ダクト・排気ファンの材質は排気の種類(酸、アルカリ、有機溶剤など)に対応したものになっているか。

I 排気HEPAユニットは気密構造になっているか。(k)

J 排気HEPAユニットに至るまでのダクトは気密構造でかつ滅菌処理に耐える材質・構造か。(k)  ダクト内は負圧か。

K 気圧差の段階的制御と、変動に対する即応性を考慮したシステムになっているか。(k)

L ホルマリンくん蒸時の排気系が準備されているか。又、ホルマリン排気系には適切な脱臭設備等が設置されているか。

M 空調機類は汚染域に設置されていないか。(k)

N ダンパーは気密構造になっているか。

O 機器類の運転時の騒音(低周波域を含む)は、居住環境を害さないか。  

 

2.4 給排水衛生設備

 

@ 逆流による汚染防止のために、適切な給水系統区分がなされているか。(g)

A 適切な排水系統区分がなされているか。(g)

(雨水、一般排水、動物汚水、実験室、RI系統など)
B 適切な給湯系統区分(温度、清浄度、圧力など)がなされているか。

C 機器及び配管材料は、取扱う水質(熱、酸、アルカリ、有機溶剤、薬品等)や設置される雰囲気に相応しく選定されているか。(g)

D 実験室からの排水は消毒又は滅菌されているか。(k)

 手洗い設備や洗眼設備の排水は消毒または滅菌されているか。

E 実験室系の排水通気管の開放部に、HEPAフィルタが設置されているか。

F 実験室又は前室の主な出口近くに手洗い設備が設置されているか。(d)

G 手洗い設備は、必要に応じて、足若しくは肘、または自動的に開閉操作できるタイプか。(d)

H 排水槽は漏洩の有無を目視で確認できる構造になっているか。

I 水槽類は保守点検時の対応が考慮されているか(内部間仕切りなど)。

 

2.5 電気設備

 

@ 適切な幹線区分(用途別、系統別)がなされているか。(g)

A 運転・保守時の安全性と、電気設備に対する十分な保護がなされているか。(g)

   過電流遮断器や漏電遮断器などが全回路(実験室系統)に設けられているか。(a)

B 信頼性のある機器、材料が選択されているか。(g)

C 内部配線にはアース線がついているか。(a)

D 危険物倉庫やボンベ室の電気設備(照明・コンセント・スイッチ・盤類・換気扇など)は全て 防爆タイプか。(a)

E 気流の逆転が起きないような、動力制御になっているか。

F インターホン設備は適切に設けられているか。

G 実験操作面の照度は適切(600-1000lx)か。

H 電気設備には充電露出部はないか。(修理作業時は除く)

 

2.6 実験設備

 

@ 適切なタイプのバイオハザード対策用キャビネットが設置されているか。(d)

A バイオハザード対策用キャビネットや備品類の配置は、適切な空気の流れが妨げられないよう、相互間の距離が確保されているか。(n)

B バイオハザード対策用キャビネットに設置のHEPAフィルタは99.99%以上の捕捉効率か。(a)

C HEPAフィルタの交換、検査、キャビネットの消毒などを行う場合に、バイオハザード対策用キャビネットを移動しなくても実施できるか。(d)

D バイオハザード対策用キャビネットが適切な運転状態であることが実験室にて視認できるか。

E バイオハザード対策用キャビネットにはホルマリン薫蒸設備が装備されているか。

F バイオハザード対策用キャビネットの運転停止ボタン操作後、所定時間経過後自動的に停止するシステムが組まれているか。

G 高圧滅菌器は設置されているか。(d)

 高圧滅菌器は、汚染物や廃棄物の処理のために適切な仕様か。

H 高圧滅菌器は、滅菌処理状況(時間、温度、圧力など)が自動的に記録されるようになっているか。

I 高圧滅菌器からの排水、排気処理の対策が講じられているか。

J エアロゾルの発生する実験機器(遠心機、凍結乾燥機、シェーカー、ブレンダーなど)はエアロゾル飛散防止処置がなされているか。(k)

K 実験室着衣収納のため、ロッカーは設置されているか。ロッカーは汚染防止タイプか。(k)

 

3.非常時の安全性確保

 

3.1 停電時対策

 

@ 電力供給設備は二重化や二系統化など信頼性が確保されているか。(c)

A 非常用発電機設備、無停電設備容量は十分か。

B 実験室の負圧を維持できるようになっているか。

C 停電時、重要設備(バイオハザード対策用キャビネット、動物用空調など)への電源供給(無停電電源、非常用電源)は確保されているか。(g.k)

D コンセントは非常用電源、無停電電源の系統の有無がわかるようになっているか。

E 非常照明、誘導灯は設置されているか。(f.k)

 

3.2 火災時対策

 

@ 施設は耐火建築物か。

A 実験区域毎に防火区画されているか。

防災センターや中央監視室は単独で区画されているか。

B 内装材は不燃材料が使用されているか。

燃焼して有毒ガスを発生するものは使用されていないか。

C 防火ダンパーは気密性のあるものが設置されているか。

D 自動火災報知設備に連動して、防火ダンパーが自動的に遮断し、給排気系統も停止するようになっているか。(f)

E 自動火災報知設備に連動して、排水処理装置の放流が自動的に遮断されるか。(f)

F 実験室は火災時の注水の可否について検討したか。(a)

G 実験室は、放水消火することを禁じ、燃えるに任せる区域に設定されているか。その場合、長時間の火災に備えた安全対策がとられているか。(a)

H RI関係室は、火災時の注水の可否について検討したか。

   注水する場合、汚染水が漏洩しない対策がとられているか。

I RI関係室は、長時間の火災に備えた安全対策がとられているか。

  (長時間の火災の場合、遮蔽材の鉛が溶融(融点327.5度C)し遮蔽機能を失うことも有り得る)

J 病原体、可燃物、毒物やRIの貯蔵室、貯蔵箱は耐火構造か。また、保管容器も耐火性のものか。

K 火災時に迅速に、危険物を収納・格納できるよう配慮されているか。

L 消火器、呼吸保護具、サーベイメーター等は設置されているか。

M 排煙によって外部に危険物を拡散する可能性のあるエリアに、排煙設備は設置されていないか。

N 可燃性ガス、引火性ガスの発生に対し、引火防止策として適切な排気システムが考慮されているか。

 

3.3 機器・配管・システム故障時対策

 

@ 機器類は予備機が設置されているか。

A 故障などを検知する装置(異常表示・警報など)は設置されているか。それらは中央監視盤に表示されるか。

B 1個所の損傷が全体に波及しないよう、配管の系統区分は適切か。(c)

C 配管の損傷による二次災害を防止するため、配管ルートは重要室を避けるなどの配慮がされているか。(c)

D 故障や異常を検知した場合、予備機への切り換えや安全キャビネット、実験室の給排気ファンの自動停止、ダンパーの閉鎖などが行われるようなシステムになっているか。(f)

 

3.4 地震時対策

 

(1)全般(c)

@ 活動拠点室、活動支援室及び活動通路、活動上重要な設備室、危険物を貯蔵又は使用する室を特定したか。

A 危険物を貯蔵または使用する室で、大地震動による転倒又は破損等により施設及び周辺の安全を損なうおそれのある室を特定したか。

B 機能の停止が許されない室を特定したか。

C 活動上重要な設備室は、大地震動による床応答加速度の小さな階に配置されているか。また、浸水に対する対策もとられているか。

D 建築の構造体について大地震動に対し無被害あるいは軽微な損傷に止まり、直ちに補修を必要とするような耐力低下を招く事がないことを目標としているか。

E 建築物の動的性状を的確に把握するため、表層地盤を考慮した動的構造解析を行ったか。

F 建築物に伝わる地震動を低減し、揺れを小さくするために免震あるいは制震構造としたか。

G 大地震動時の層間変形角は以下の値以下か。

        鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造   1/200

        鉄骨造                                         1/100

H 下記の重要度係数により割り増した必要保有水平耐力に対し、保有水平耐力は確保されているか。

               I=1.5

I 建築非構造部材について大地震動に対し危険物の管理の上で支障となる建築非構造部材の損傷、移動等が発生しないことを目標とし、人命の安全確保に加えて十分な機能確保が図られることを目標としているか。

J 建築非構造部材について下記の設計用水平震度が確保されているか。

         上層階・屋上及び塔屋     1.0

         中間階                    1.0

         1階及び地下階           0.6

K 建築設備について大地震動に対し人命の安全確保及び二次災害の防止が図られているとともに、大きな補修をすることなく、必要な設備機能を相当期間継続できることを目標としているか。

L 建築設備機器について局部震度法による下記の設計用標準水平震度が確保されているか。

                                   重要機器           一般機器

  上層階・屋上及び塔屋         2.02.0)[2.0   1.52.0)[1.5

  中間階                       1.51.5)[1.5   1.01.5)[1.0

1階及び地下階               1.01.0)[1.5   0.61.0)[1.0          

      )内は防振機器の場合。[   ]内は水槽の場合。

M 大地震動時の地盤変位量を、地盤状況や過去の震災事例を勘案して設定しているか。

N 大地震動後も機能する必要のある設備機器、配管等は、浸水や水槽・水配管による水損被害を受け難い場所に設置されているか。

O コンクリート製の水槽は漏水防止に十分配慮しているか。

 

(2)空調換気設備(c)

@ 空調設備の重要性が高い場合は、ライフラインの途絶に対し、熱源の確保が容易な設備計画になっているか。

A 特に重要度の高い室の空調は、自立性の高い単独系統で、空冷式となっているか。水冷式の場合は補給水が確保されているか。

これらの熱源システム、空調設備システムには非常電源が確保されているか。

B 冷凍機、ボイラー等の熱源機器の設置場所は、建築物低層部など極力地震動が小さく復旧工事が行い易い場所になっているか。

C ガス又は油を使用する機器には、感震器連動の緊急遮断弁が設置されているか。

D 発電機室の換気は、機械換気に頼らず、自然給気、自然排気方式か。

     

(3)配管設備(c)

@ 電力、通信、給水、ガス等配管類の建築物への導入部分は大地震動時の変位吸収措置がとられているか。

A 配管設備は構造体の変位・揺れに追従できるようになっているか。

B 主要配管は建築物の2階床以上のエキスパンションジョイントを通過していないか。通過する場合は、変位吸収措置が講じてあるか。  

 

(4)給水設備(c)

@ 上水の途絶に対し、必要な水量は確保されるか。

A 水槽や必要な給水管分岐部には、地震感知により作動する緊急遮断弁が設置されているか。

B 分岐バルブや緊急給水遮断弁は操作しやすい位置に設置されているか。

C 重要機器として耐震設計が行われているか。

D 受水槽は屋外ではなく、屋内に設置されているか。

E 給水設備及び滅菌装置には、非常電源を確保されているか。

F 受水槽には直接採水可能な給水栓を設けているか。

G 水槽や水配管の損傷による二次災害の防止に配慮しているか。

 

(5)排水設備(c)

@ 施設外への放流が不可能となった場合でも、相当期間の排水貯留機能が確保されているか。

A 建築物のエキスパンションジョイント部に配管していないか。

B 熱源機器設置室には、排水口や緊急排水ポンプなど水損防止対策が講じられているか。

C 重要機器としての耐震性と非常電源が確保されているか。

D 排水管は重要室または水損のおそれのある重要設備を設置する室には天井裏を含め設けていないか。

 

(6)電気設備(c)

@ 電気室は入口等からの浸水防止に配慮しているか。

A 商用電力の途絶対策として、大地震動後に施設の継続的な活動を要する場合は、1週間程度の連続運転可能な自家発電設備(燃料備蓄、冷却方式、自家発電機室換気システム)となっているか。

B 本線予備線供給など電力の多回線引き込みとなっているか。

C 自家発電設備の冷却方式は空冷式か。

D 公衆通話網の途絶対策に配慮しているか。

 

(7)実験設備

@ バイオハザード対策用キャビネット、ドラフトチャンバー、貯蔵庫、薬品棚は重要機器として耐震設計が行われているか。

A バイオハザード対策用キャビネットの密閉度は大地震動後においても確保されるようになっているか。

B 実験配管系は必要箇所に緊急遮断弁が設置されているか。

C 実験設備を床、壁及び天井に確実に固定できるようになっているか。

 

(8)その他(c)

@ ガス設備(ボンベ類含む)、については、変位に有効で耐力性に富む配管を使用し、必要箇所に緊急遮断弁を設置しているか。

A 大地震動後、万一、火災(内部火災、外部火災)、浸水等の二次災害が発生しても、危険物に影響を及ぼすことのないよう、法規上必要な防災機能のほかに多重の安全性を付加しているか。

 

3.5 実験操作上の事故発生時対策

 

@ 事故状況を施設内に周知徹底する放送設備や警報装置があるか。

A 中央監視室より、当該室の給排気システムを緊急停止することができるか。

B 緊急用全身シャワー・洗眼設備は設置されているか。(a)

C ホルマリン燻蒸器は当初より備えられているか。(k)

 無停電電源、非常用電源が供給されているか。

D 実験室外より実験室内を死角なく見渡すことができるか。 

  


D.施設安全監査用チェックリスト


1.環境保全組織

 

@  事業者全体、及び当該施設内の環境安全組織のフローチャートはあるか。

    本社には独立した環境保全部門があるか。

    施設内の組織は、研究を推進する部門とは別個で独立した組織か。    

A  総括責任者、安全管理項目毎の責任者(資格)などは明確か。

  産業医は選任されているか。(労働安全衛生法第3条)

B  各年度の安全管理の目標が明確に掲げられているか。

C 安全監査用のチェックリストは整備されているか。

D  安全管理委員会は定期的(月1回)に開催されているか。施設内巡視は行われているか。

議事録が残され、結論については施設全体に周知徹底されているか。

E  本社の査察は定期的に行われているか。どういうことが指摘されたか。文書による記録はあるか。

F  ISO14001(環境管理の国際標準化機構規格)は取得しているか、またはその予定はあるか。

 

2.化学物質の安全管理

 

2.1 体制

@  化学物質についての監査は1年1回以上行われているか。

A  化学物質管理者、MSDS(化学物質等安全データシート)作成者、衛生管理者、関係作業主任者等の組織による管理体制ができているか。

B  作業管理責任者は明確か。

 

2.2 記録・表示・情報・評価

@  化学物質管理計画並びに改善計画はあるか。実施記録状況は良いか。

A  使用化学物質毎の性質・被曝注意事項・緊急時措置等の教育訓練をおこなっているか。記録はあるか。

B  特別健康診断、その他健康診断を実施しているか。記録状況は良いか。

C  MSDSを活用して、有害性等情報入手・活用・職場や譲渡先への情報提供等をおこなっているか。記録はあるか。

D  対象物質・対象作業、労働者の曝露の程度等についてリスクアセスメントをおこなっているか。

E  Dに基づく実施事項の特定並びに見直し状況は良いか。

F  作業環境管理状況について、記録(日誌等)はあるか。

G  密閉設備、局所排気設備については稼動記録、点検記録、補修等の記録はあるか。

H  労働衛生教育の実施状況は記録されているか。(3年間保存)

I  化学物質管理者・MSDS作成者等の人材育成計画は立案されているか。

J  教育訓練、健康管理、リスクアセスメント、パトロールなどの記録はあるか。

 

 

2.3 規程・基準

@  関係職場における各種基準、規程、手順書、マニュアル類は整備されているか(ファイリング、内容)。

A  作業規程の内容は適切か。

B  化学物質の万一の漏洩について行動基準が出来ているか。

 

2.4 保管・貯蔵

@  化学物質の保管、貯蔵等の状況は適切か。

A 各管理責任者は選定されているか。 

B  廃棄物の処理の状況は適切か

C  有機塩素系消毒薬、水銀系消毒薬・試薬類、ガス滅菌(ホルムアルデヒドやエチレン

  オキサイドなど)に対する有効な衛生対策はとられているか。

 

3.病原体・組換えDNAの安全管理

 

@ 実験に関する安全委員会は設置されているか。実験毎の安全審査は確実に行われているか。

A 安全管理規程を実験者は熟知しているか。安全管理規程は各実験者が迅速に参照できるようになっているか。

B  病原体、組換えDNAの保管庫からの出し入れの記録はあるか。出し入れは使用計画書又  は実験計画書に基づき行っているか。その出し入れ及びその記録は適正に行われているか。

C  組換えDNA、ベクター等の安全性を実証する実験データ、文献はあるか。

D  バイオハザード対策用キャビネットの工場・現場性能試験は確実に行われているか。

  検査要領書は整備されているか。

  HEPAフィルタの透過率走査試験は、JIS K 3800に従って実施されているか。

E  高圧滅菌機は実験室内に設置されているか。滅菌作業者、滅菌作業状況(温度、時間、圧力)の記録はあるか。

F  滅菌機の性能はチェックされているか。その記録はあるか。

G  増幅DNA廃棄物は適正に処理されているか。それはどのように確認されているか。

H  実験従事者の定期健康診断とともに特別健康診断を実施しているか。

I  扱っている病原体、組換えDNAについて保健所、消防署などに情報を提供しているか。

    火災時などの緊急時の対応について協議しているか。

J  関係官庁や自治体への届出をしているか。

 

4.実験動物の安全管理

 

@  信頼ある生産業者からの納入に限定しているか。

A  実験従事者の定期健康診断とともに特別健康診断を実施しているか。

B  動線の交差はないか。

C  限定された研究員が入室できるようになっているか。入退室記録は整備されているか。

D  手洗い、更衣室の配置は適切か。

E  動物数の確認は毎日行っているか。管理台帳は整備されているか。

F  清掃しやすいよう配慮がなされているか。

G  ネズミ、ゴキブリなどが侵入しないような対策がとられているか。

H  新入荷動物の検疫体制は確立しているか、又日常の実験動物の健康状態の確認及びその記録は適正に行われているか。

I  ケージ、トレーなどの飼育器材の一次洗浄水の処理は適切か。

J  動物の汚物、屍体処理は適切か。

K  給排気系にはHEPAフィルターが設置されているか。HEPAフィルターはSCAN

  スト品を使用しているか。交換時の対応は適切か。

L  異常時の検知システムは適切か。

M  飼育室内の環境(温度、湿度、清浄度、室圧、気流、騒音、清掃状況など)は適切か。

N  火災時の対策について消防署と詳細を打ち合わせているか。

O  自家繁殖をしているか。繁殖記録は適正か。

P  固形廃棄物(床敷、糞、残餌、汚泥など)は適切に処理されているか。

 

5.放射性物質の安全管理

 

@  漏洩に備え、防護・処理に必要な資器材は整備され、適正な管理が行われているか。

A  放射性物質の貯蔵・保管と使用に関し、管理は適切に行われ、記録も整備されているか。

B  地方自治体、消防、保健所などに扱っている物質の詳細と漏洩時等の対策について情報を提供しているか。

 

6.大気汚染防止

 

@  自主管理値を設定しているか。管理値は守られているか。

A  定期的に排出ガスの測定をしているか。記録はあるか。

B  新規に実験開始する前には、安全審査を行い、排出ガス処理方法について検討を行っているか。

C  捕集装置、除外装置は適切に設けられているか。

D  実験室消毒でエチレンオキサイドやホルムアルデヒドが使用されているか。その排気の大気放出前に除害処理は確実に行われているか。

E  敷地内焼却処理の場合、二次公害対策(ダイオキシン等有毒物質)はとられているか。

 

7.排水処理・水質汚濁防止

 

@  自主管理値を設定しているか。この管理値は守られているか。

A  水質の監視を常時行っているか。異常時においては、排水を停止するようになっているか。

B  水質検査記録はあるか。

C  水処理設備は適切に管理されているか。

D  消毒薬や抗ガン剤を含む廃水の活性汚泥に及ぼす影響を検討しているか。

E  排水処理設備(ポンプ、槽、リレー類)の定期点検は行われているか。記録はあるか。

F  排水口は日常的に清掃しているか。

G  排水管(有機物質を含む排水系)内の定期的な清掃は行われているか。

 

8.廃棄物対策

 

@  廃棄物中間置き場、貯蔵庫はあるか。

    これらの保管場所は地下浸透防止対策がとられているか。

A  排水汚泥の保管は流出、逸散、飛散などないよう配慮されているか。

B 感染性廃棄物処理計画、管理規定は整備されているか。

  廃棄物の内、感染力が失われた、あるいはほとんどないと判断され感染性廃棄物として処理されなかった廃棄物の安全性の根拠は明確か。

C  施設内の分別回収と移動の手法、手順と責任者は明確か。

    所内作業は外部業者委託か、社員が行っているか。

D  許可された収集運搬、処理業者を利用しているか。

E  一般廃棄物、産業廃棄物、特別管理産業廃棄物の区分けは明確か。

    マニュフェスト票は整備されているか。 

F  処理業者の処分場を視察し、問題なく処理されていることを確認しているか。

G  資源再利用は徹底されているか。目標、計画、実績を周知しているか。

H  廃棄物量の経年変化を把握しているか。

 

9.緊急時の対策

 

@  緊急事態発生時(火災・地震・危険物等の漏洩・システム異常時他)の検知システム、行動基準、役割分担等は整備されているか。施設内の全作業者(外部委託者を含む)は熟知しているか。

A  緊急連絡体制、連絡網は必要箇所に掲示されているか。

B  地元自治体・地元消防署・保健所などと危険物、病原体、放射性物質の漏洩時などの対処方法等について詳細に打合せしているか。

C  漏洩物の検知・処理に必要な装備・器具類はすべて整備されているか。

  ホルマリン薫蒸設備は実験室内に常設されているか。

  バイオハザード対策用安全キャビネットにはホルマリン噴霧器などが装備されているか。

D  緊急事態発生時の訓練は定期的に実施されているか(消火訓練等)。

E  地震対策として転倒防止対策、緊急遮断弁は確実に行われているか。   

F  防火・消火設備は有資格者により定期点検が確実に行われているか。

G  消火器の設置箇所・表示は適切か。

H 自給式呼吸器は常時使用可能な状態に整備されているか。

I  終夜運転する設備類の管理は徹底されているか。表示は明確にされているか。

J  夜間・休日の安全管理体制は適切か。

K  救急医療従事者はいるか。

L  指定病院はあるか。その病院では施設内で扱っている危険物による被害について適切な対応ができるか。

 

10.安全教育・健康管理

 

@  メンタルヘルス管理は専門医により適切に行われているか。

A  ヒヤリハット報告は行われているか。その記録はあるか。ヒヤリ報告を活用しているか。

B  教育訓練体系は整備されているか。

    和文だけでなく英文等でも整備されているか。

C  教育・訓練実施記録は整備されているか。

D  外部委託業者、派遣者、研修生に対しても安全教育が行われているか。

E  母体保護の観点からの有害物・危険物等に関する必要な警告が作業者に行われているか。テキストは整備されているか。

F  健康診断は確実に行われているか。診断項目は適切か。

 

11.パトロール時のポイント

 

11.1 実験室

(1)雰囲気

@  化学物質の発散は制御されているか=室内で溶剤等の臭いはないか。

A  気流、音、振動、温度、湿度で不快を感じないか。すきま風音はしないか。

B  室内を暗く感じないか。

C  通路幅は有効で70cm以上あるか。

D  ドアや窓は開け放たれていないか。

E  整理整頓、清掃はよくされているか。

  実験台、事務机の下の整理、整頓はよいか。ファイル等書類、ダンボール箱を置いていないか。床、通路面に汚れはついていないか。

F  実験衣を着たまま実験域外に出入りしていないか。

G  実験室内で飲食、喫煙をしていないか。 

H  実験器具類を転倒しやすい折たたみ式テーブルなどの上に置いていないか。

I  施設周辺で異臭、騒音、振動を感じないか。

 

(2)危険物・可燃物等の保管・表示・管理

@  バイオハザードマーク、関係者以外立ち入り厳禁などの表示が適切に行われているか。

  入室が許可された実験者の氏名が明示されているか。

A  侵入者に対する有効な防御対策はとられているか。

B 実験室内を室外から死角がないように確認できる工夫がされているか(ミラー設置など)

C 実験室室圧やHEPAフィルタが適切であることを実験室入室時に視認できるか。

D  化学物質毎の取扱い注意事項は表示されているか。

E  取扱う化学物質の有害性等について作業者は認識しているか(直接質問)。

F  自己職場の問題点の把握とその対策について作業者は認識しているか(直接質問)。

G  各薬品戸棚毎に使用記録ノートはあるか。正しく記入されているか。

H  各薬品戸棚毎に管理責任者名が表示されているか。

I  同戸棚内の薬品ビンは1本毎に仕切り箱に入れられ、ビン同士の衝突はないか。

J  有機溶剤・強酸・強アルカリ・過酸化物・還元剤は耐震用ロッカーに収納されているか。

K  接触混合発火の危険性を考えて、Iは別々に保管されているか。

L  各薬品ビンには色シールの貼付などにより、識別(溶剤・強酸・強アルカリ・過酸化

  物等)が簡単にできるか。

M  大量のアセトン・アルコールビンは万一破壊しても床に漏れないよう金属箱に入れ

  ているか。20g缶で溶剤等を持込んでいないか。

N  保護具は必要数備えられているか。その保管状況は清潔であり、問題ないか。

O  化学薬品戸棚は倒壊防止の地震対策がなされているか。重要機器対応に等しい耐震性が確保されているか。

P  一次洗浄水、二次洗浄水とも容器に回収されているか。水切り時間に関する表示はあるか。

Q  廃棄物容器は区分けされているか。また区分通り入れられているか。

  汚染した布切れ、紙類は蓋付鋼製容器に捨てられているか(自然発火防止)。

 

(3)実験設備・器具・内装など

@  ドアや窓は閉鎖されているか。

A  手洗いは設置されているか。タイプ及び配置は適切か。

B  緊急シャワー、洗眼器は設置されているか。元バルブは「閉」になっていないか。

    作動確認は定期的に行われているか。

C  床、壁、天井は容易に清掃、洗浄及び薫蒸できる構造又は材質か。

    内装に亀裂や剥がれ、黴などの発生はないか。

D  サッシ周りや内装のコーキングは劣化していないか。

E  ガラスには飛散防止のシートが貼られているか。

F  実験台の表面は耐薬品(酸・アルカリ・溶剤性)か。

G  床材にはすべりにくい材料が使われているか。耐薬品性か。

H  バイオハザード対策用キャビネット、ドラフトチャンバーの配置は適切か。

  正常に稼動していることを実験室内で視認できるか。

    前面開口部の風速など、定期的にチェックされているか。その結果は現場で確認できるようになっているか。

I  酸・アルカリ・溶剤使用などの取扱いについてドラフトチャンバーの使用区分は明確か。

J  酸・溶剤等揮発性物質の薬品戸棚には局所排気装置がつけられているか。

K  実験廃液は酸、アルカリ、溶剤系に分けて、容器に回収(後日、産業廃棄物業者依頼)しているか。

L  防虫、防鼠対策は適切か。

M  大地震動時の転倒防止策は確実か。バイオハザード対策用キャビネット、ドラフトチャンバー、配管類などは重要機器などに相応しい耐震安全性が確保されているか。   

N  外壁部に亀裂はないか。

 

11.2 危険物可燃物倉庫・貯蔵庫

@ 火気厳禁区域表示は明確か。

A 管理責任者は明記されているか。

B 貯蔵危険物や可燃物の種類、量は明記されているか。

  保管量は倍数制限以下になっているか。

C 段ボール、紙、ビニール類等の可燃物が於かれていないか。

D 他のエリアと明確に区分されているか。保安距離は適切か。

E 貯蔵物に適応した消火設備が入口外部に設置されているか。

F 不在時は確実にドアの施錠はされているか(ピッキング対策含め)。

   侵入者に対する有効な防御対策がとられているか。

G 電気設備のタイプは雰囲気に相応しいタイプ(防爆、耐ケミカル、耐水など)で統一されているか。

H 給排気システムは適切か。

   給排気口に障害となるものは置かれていないか。

   必要に応じ、除害装置は設置されているか。

   排気は周辺の建物や人に再利用されないような配置になっているか。

I 飛散・漏洩時、浸透しない床構造になっているか。

J 11.1(2)のG−O

K 劇毒物の管理は、施錠・立ち会い受け渡し・秤量確認・記録等、責任ある管理者が行っているか。

L 上記についてダブルチェック体制はあるか。

 

11.3 電気関係

@  分電盤(配電箱)には使用目的・電圧・管理責任者名が表示されているか。

A  内部のスイッチには使用区分などの名称が明確になされているか。

B  スイッチ上下部には使用区分などの名称が明確になされているか。

    切断不可のスイッチには切断防止カバーがかぶせられているか。

    盤内に工具類が置かれていないか。

    回路図が設けられているか。

    盤前に障害となるような物品が置かれていないか。

C コンセントで無停電電源、非常用電源系統の識別は明確か。

D  テーブルタップやコンセントにプラグを2個以上差し込んでいる場合は、各プラグに名札を付けているか。

E  終夜連続運転するスイッチには、その旨の表示が分電盤にあるか。また、実験者の氏名表示はあるか。

F 不意の停電時のスイッチ操作は緊急時行動基準に明確に示されているか。

G 停電復旧時のスイッチ操作は誰がどのように行うか決められているか。

H 各メンテナンススイッチには大地震時には「切断するか」「しないか」表示があるか。

I 延長コードには並行ビニール線を使用していないか。(キャプタイヤコードを使用する。)

J 設置された場所にふさわしいタイプの電気設備(防爆、耐ケミカルなど)で統一されているか。

K アース線は確実に接続されているか。

 

11.4 配管・ボンベ関係

@ 配管系統は区分が明確なように表示されているか。(カラー、ライン名表示)

A バルブ操作は「常開」「常閉」などの表示はあるか。

   バルブ位置・向きは操作上適切か。

B 保温、保温筒は適切か、結露している箇所はないか。

C 配管やサポート材に錆は発生していないか。

D 配管貫通部の密閉処理は適切か。

E 破損の可能性のある箇所は適切に保護されているか。

F ボンベ類の転倒防止措置は適切か(上下鎖2本で固定など)。内容物の表示はあるか。

G ボンベ置き場は直射日光が遮蔽されているか。換気設備、漏洩時の検知システムなどが

  設けられているか。

 

11.5 機械設備関係

@ 機器類の表示(番号、名称、系統、銘盤等)は明確か。屋上の機器配置は明確か。

A 冷却塔、給気口、排気口の配置は適切か。冷却水の管理は適切か。

B 点検・メンテナンスの経路やスペースは確保されているか。

C 温度、圧力、フィルター差圧などの計器は適正に表示しているか。

D 機器類はボルトで確実に基礎に緊結されているか。基礎取り付けボルトや締め付けボルトは緩んではいないか。

E 異常音や振動、異臭はしないか。Vベルトは磨耗していないか。

F 排気ファンやダクト材質、保温などは適切か。結露水の処理は適切か。

G 機械室は倉庫として使用されていないか。

H 錆などは適切に補修されているか。

 

11.6 廃棄物倉庫

@ 廃棄物区分毎に整理されているか。

A すべての容器・缶類には内容物・保管期限の表示がされているか。

B 火気使用の可否についての表示はあるか。許可の場合は、火元責任者の表示があるか。

C 廃溶剤の移し替えを行っているか。その場合、静電気発生防止策(材料選定、アース)がと

 られているか。その折りの発生ガス対策はとられているか。

D 整理、整頓は適切か。電気盤や換気口前に物が置かれていないか。

E 浸透を防止する床構造か。

F 換気設備は適切か。

G 不在時は確実にドアの施錠は行われているか。

  

11.7 排水処理施設

@ 排水槽の状況(濁り、沈殿物、浮遊物、臭い、亀裂、錆)は問題ないか。

A 各装置・計器類の作動状況は適切か。錆や損傷はないか。

B 清掃、整理状況は良好か。

C 中和用の酸、アルカリを使用する場合、洗眼設備が設置されているか。

   元バルブは「閉」になっていないか。

D Cの場合、保護眼鏡(ゴーグル型)が備えてあるか。

   酸、アルカリ類の保管状況は適切か。

 

12   監査時閲覧資料リスト

 

         研究所安全管理規程                 自主管理マニュアル

         組み換えDNA実験安全規則         病原微生物取扱い実験安全規則

         実験動物取扱い安全規則             放射性物質取扱い安全規則

         混触危険物取扱い要領               環境保安管理方針

         本社査察資料

         緊急時対応規程(指揮・命令系統、通報・連絡手順等)

         環境保全対策書                     排水測定記録

         排水処理施設運転日誌・点検記録     排気測定記録(要領書含む)

         除害装置カタログ                   フィルター類性能試験報告書

         バイオハザード対策用キャビネット定期点検記録(点検要領書含む)

    ■ 実験室排気用HEPAフィルタ点検記録

         ドラフトチャンバー定期点検記録(点検要領書含む)

         薬品使用実績と在庫量

         廃棄物排出量

         特別産業廃棄物処理実績報告書(行政提出のもの)

    ■ 感染性廃棄物処理計画、管理規定

         動物使用実績

         動物管理日誌

         マニュフェスト票

         事故・ヒヤリなどの報告・記録

         中央監視異常実績

         MSDS(化学物質等安全データシート)及びその活用状況記録

         リスクアセスメントの記録

         作業環境測定結果(測定要領書含む)

         労働衛生教育の個人別記録

         疾病や健康影響、精神障害の発生




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