武蔵村山市長

藤野 勝 殿

要 望 書

バイオハザード予防市民センター

http://www.biohazards.jp/

代表幹事 新井秀雄

同  臼田篤伸

連絡先:千葉市中央区川戸町308−10長島方

TEL&FAX:043−266−2495

 2015212

 塩崎厚生労働大臣と藤野勝市長は昨年11月17日、武蔵村山市役所で面会し、エボラウイルス感染の確認調査を行っている国立感染症研究所村山庁舎内にある、国際基準で最も危険度の高い病原体を扱う高度安全実験施設(BSL4)を稼働できるよう協議を進めることで合意し、1128日には市長より大臣あて要望書(「国立感染症研究所村山庁舎に関する要望について」)を提出されたと伺っております。

 私たちは、武蔵村山市が1982年からBSL4施設の実験停止状態の継続と当該施設の移転を強く求めてこられたことを高く評価しております。

 その立場から、以下のことを要望させていただきます。

 

【要望内容】

 BSL4施設の稼働を厚労省と協議するにあたり、今までどおり「BSL4施設実験停止状態の継続」の立場を堅持されるとともに、厚労省、国立感染症研究所に対し、以下の立場を前提とされるよう要望させていただきます。


@     公害の予防原則と住民の生命の権利を最大限尊重する立場にあること。

A     地方自治の本旨に照らし、当事者(自治体、住民)がBSL4施設の稼働に伴う安全性を評価し、稼働の可否を決定する権限があること。

B     それ故、厚労省、国立感染症研究所には、BSL4施設がバイオハザード(生物災害)の発生源とならないという「明確な根拠」を示し、それにかかわるすべての安全情報を開示するとともに当事者への説明責任を果たす義務があること。

 

【要望の理由】

1.1980年代から全国で、バイオ施設の稼働に多くの住民が異議申立をしてきたのは次のような理由によります。

 

(1)バイオ施設そのものがバイオハザードの発生源となる潜在的な危険性があること。すなわち施設の立地が重要であり、少なくとも人口密集地への立地は認められない。

(2)バイオハザードは以下のような特徴を有し、その被害が甚大かつ深刻であるにもかかわらず、本来尊重されるべき「予防原則」が軽視されている。
 ・バイオハザードの原因を迅速に確定することは困難である。

 ・排出された病原体は、一定の条件のもと、増殖の可能性を持ち、さらに二次、三次感染の可能性を持つ。

 ・不顕性感染による病原体の一層の拡散の可能性がある。

 ・とりわけ発生の初期には因果関係がわからず被害だけが悪化、拡大する可能性がある。

 ・リスクの定量的な把握は困難である。

(3)バイオハザードを防止するための施設の立地要件、耐震安全性などに関する法制度が未整備である。

(4)施設内での杜撰な安全管理の実態がある

 

2.これらの状況は、改正感染症法、カルタヘナ法が整備された現段階でも変わることはありません。テロ対策を理由に、情報の管理、監視に重きが置かれ、中央政府と地方自治体との対等な連携や住民への安全情報の公開は保障されてはいません。

 

3.当センターは、日本学術会議が提言(2014320日)「我が国のバイオセーフティレベル4(BSL−4)施設の必要性について」でBSL4施設の新設などを求めたことに対して、意見書(2014828日付、添付書参照)で、

@     バイオハザードの予防原則と住民の生命の権利が最大限尊重されねばならないこと、

A     今現在あえて国内でBSL4施設を新設し、稼働することは全く不必要であること、

を指摘し、提言内容の見直しと再検討を要望しました。

 

4.国立感染症研究所の安全管理の実態などを踏まえて、厚生労働大臣、国立感染症研究所長あて、「国立感染症研究所村山庁舎BSL4施設を稼働しないことを求める要望書」(201522日付)を提出(添付書参照)し、村山庁舎のBSL4施設の稼働と、エボラ出血熱の早期診断、侵入防止は直接の関係は無いこと、BSL4病原体の基礎研究は、流行現地で国際的な協力の下に実施されるべきであることを指摘しました。

 

以上

 

添付書

・厚生労働大臣、国立感染症研究所長あて、「国立感染症研究所村山庁舎BSL4施設を稼働しないことを求める要望書」(201522日付)

・日本学術会議提言(2014320日)「我が国のバイオセーフティレベル4(BSL−4)施設の必要性について」に対する意見書(2014828日付)

 



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