■代表幹事を拝命して                                                

臼田篤伸

 

このたびの総会におきまして、新井秀雄先生とともに、小生、バイオハザード予防市民センターの代表幹事役を仰せつかりました。考えてみたこともない役職ですので、責任の重さをひしひしと感じております。これまでは市民センターに集う皆様からお教えを頂きつつ、自分の好みのテーマを発表させて頂いたわけですが、これからは幅広く研究を重ねながら、その成果を発表し、社会的責任を果たさなければなりません。皆様からの一層のご指導を賜りますようお願い申し上げます。

 与えられた機会ですので、ここで、小生がこれまで抱いてきた諸々の問題への取り組みの姿勢を一言申し述べさせて頂きます。

 「真実とは、常にシンプルである」という諺があります。小生の研究の出発点でもあります。裏返して言えば、物事を大局的に捉える視点が希薄なため、ごく当たり前で自明の原理を見逃して病気の本質を見失い、インフルワクチン・タミフル・抗ガン剤・ステロイド剤などの薬漬け医療に走る医学者達、あるいは遺伝子など分子レベルの微細構造ばかりに目を奪われ、この最先端技術こそが人々に貢献する最善の道と錯覚し、遺伝子組み換え、遺伝子標的術に走るバイオ技術研究者達の姿ということになると思います。

本庄重男先生は最近のバイオテクノロジーの展開の実態を、「バイオの暴走」として憂慮しています。とりわけ、「遺伝子組み換えに潜む難点」「生物進化の流れへの背理」を具体的に指摘し、「今日の生物技術は、端的に言って、遺伝子(もしくはゲノム)にだけ着目して行われる技術である。たとえば、ゲノムの一部に、特定の遺伝子を人工的に強引に挿入したり(遺伝子組み換え)、ゲノムの中の特定の遺伝子を不活化したり(遺伝子標的)する技術が基本である。これは自然界では極めて例外的にしか発生しない現象を、人工的に無理やり起こさせようとする技術」と述べています。このことは、遺伝子治療が社会的に喧伝され、久しいのに、一向に都合よく進んでいない事実としても現れています。

上記のような一見華々しい科学技術の進歩の裏に隠された事柄は、小生の研究分野でもあるガン転移のメカニズム、風邪・インフルエンザの発症原理の考え方、治療の実態とも多くの共通点があります。最先端技術を自認する医学者達が新型インフルや、ガンの恐怖で国民を脅し、病院へ囲い込んで検査漬け、薬漬けに躍起になっても、それらの病気は減るどころか逆に増えています。ガン死亡率が増え続けていることは周知の事実です。医学の進歩の美名のもとに、検査・薬漬けによってもたらされた人々の健康破壊は、目を覆う惨状です。医者の数が足りないのではなく、“検査・薬漬け専門医”が増え過ぎたからそうなったのです。健康を守るための基本原理をど忘れし、関係業界の利益追求に振り回された結果としか言いようがありません。「バイオの暴走」への監視を強めていくのと同時に、医療の現場で進行している健康破壊の実体を明らかにし、自分達の手で健康を守るとはどうことなのかを学び、誰でもわかる医学を広めてゆきたいと思います。