わくちんトーク54 子宮頸がんワクチンの妄動・その2―欧米利権の餌食

   臼田篤伸 代表幹事 インフルエンザ・風邪・がん問題研究者  

●「子宮頸がん・・病気とワクチンの本当の関係〜今でしょ!ワクチン総点検」

 上記のテーマで開催された今年の全国集会は、子宮頸がんワクチンの副作用被害の多発を受けて明大リバティータワーの会場は参加者で一杯となった。病気予防の名の下に、本物の病気より多い被害者を生み出したワクチンが罷り通る現状の怖さが、ひしひしと伝わってくる集会となった。日消連消費者リポートNO1541も参考にさせていただいて簡潔に報告をしたい。

     ワクチン万能を押し付ける医学教育―母里啓子さんのお話から

今日の医療の全体的な経営状況は、健康診断と予防接種によって護られているといっても過言ではない。麻疹など一部のワクチンを除けば、実際、ほとんどのワクチンは必要ないと母里さんは言っている。ところが今日、製薬企業と医学者らの共同研究により、次から次へとワクチンが「開発」され、効果がないどころか多種多様な副作用被害を生み出している。そんなことお構いなしに、医学教育では学生らはワクチン礼賛を押し付けられ、踊らされ、ワクチン無批判人間を世に送り続けている。

今年4月からは公費負担の名の下に、次々に新ワクチンが導入されつつある。生後1年以内に努力義務となったワクチンが計10回にも及んでいる。大変だからと、同時接種が奨められるが、重篤な副作用事故や死亡事故も発生しているうえ、個々のワクチン別の原因がはっきりしないケースが問題視されつつあるという。

     TPPなどにみる欧米利権の押し付け

 沖縄の米軍基地におけるヘリ墜落事故の隠蔽、TPPにおけるアメリカ利権の露骨な押し付け、シリアへの軍事介入画策・・、アメリカを始めとする欧米先進国の自己中心思想(エゴイズム)は、ベトナム侵略戦争の失敗の経験を未だに分かっていない。農業交渉では、自国の農産物を押し付けるために、わが国の農産物生産への補助金の支出を止めるよう常に要求する。内政干渉も甚だしい。アメリカの余剰の産物を日本に押し付けるためには、日本の農業を押しつぶすことが、もっとも有効であると思っているらしい。医薬の分野ではインフルエンザワクチン、新薬・タミフル(スイス・ロシュ)をわが国に押し売りし、世界の8割にも及ぶ大消費国の汚名を着せられ、国民にその服用を押し付けた上に、副作用被害者を野晒しにしている。

戦後の復興から立ち上がった日本の経済発展が軌道に乗ってくると、捕鯨禁止提案をまず始めたのが米英オーストラリアなど、英国連邦からスタートした国々だったように思う。「彼らの国々の肉を買え」と言うのが本音だ。これら白人国家群が彼らの価値観を他の国々に押し付けてきたのが戦後の食料貿易の歴史とも言える。今後危惧されるのは、遺伝子組み換え作物による汚染が、諸外国に広がることである。花粉の飛散などにより、自然に汚染されることも考えられる。

●金沢大学医学部講師の打出喜義さんは、子宮頸がんワクチンについて、その有効性は本来がんの死亡率で確認するはずだが、ヒトパピローマウイルス増減の話にすり替わっていて、がん減少につながるか不明であるという。安全性を示す論文の著者24人のうち16人が利益相反に当っていて、公平な判断が出来ない状況にあるという。副反応については、接種後のあらゆる症状が報告されていないこと、接種人数が増えることで治験段階では見られなかった有害事象が発生する可能性があることなどから、定期接種化には疑問との見解を示した。HPを使って、動物で発ガン実験が行われた形跡がないことから、まるで人間で動物実験が行われるに等しい話ではないか。

●青野典子さんのお話から

「新しいワクチンラッシュで増えた副作用被害報告」が行われた。ワクチンの種類の増加、新しいワクチン、輸入ワクチンなどが次々に導入され、全体の副作用報告数が増えていることが報告された。

     栗原敦さん(ワクチントーク全国)のお話から

「副作用被害救済の実体」とのテーマで報告された。主に、医薬品副作用被害救済制度申請について述べました。子宮頸がんワクチンはこの3月に発足した被害者の会の精力的な活動やマスコミの報道により、600件超の相談があり、深刻な被害が徐々に明らかになっているものの、申請自体は20件に留まっていること、接種と発症の時間的ずれや症状の特異さから医療機関でも原因不明とされたり、診断書を書いてもらえないなどの問題がある。しかし救済申請は医療費負担の軽減に加え、社会的な問題喚起につながり、多くの人が申請することに意義がある。不支給決定が出ても医師からの新たな意見書をもとに再申請したり、審査申し立てが出来ることが紹介された。

●古賀正子さんのお話から

「誰のためのワクチン接種か」のテーマで話されました。乳幼児をもつ母さんから、産院提携の小児科で1ヶ月検診を受けたとき、予防接種を組もうとする医師に「不安があるので、打つとしてももう少し大きくなってから受けたい」と伝えると「(医療施設が不十分なところで)罹ったら死にますよ」「留学は諦めないといけないですね」「ワクチンを打たないで罹って人にうつしたらテロ行為ですよ」「どうしてほかのお母さんが出来ることが出来ないんですか」とまで言われた報告が上がっているという。いま、生後6ヶ月までに定期接種を全部受けると、10回、任意接種を入れると、1516回。幼児期に全部別々に受けると、3132回(インフルエンザを除く)。このように多くのワクチンをしなければならなくなっている。

 これまでの乳児期の定期接種はDPT(ジフテリア、百日咳、破傷風)またはDPT(それぞれ3回)、BCG(1回)が定期接種対象疾患だった。ポリオが経口から不活化ワクチンとなり、DPTに入れられることで、DPTIPVとなったが、134月から新たに定期接種として、ヒブと肺炎球菌(それぞれ3回)ワクチンが増えた。そのほかに任意接種ワクチンとして、B型肝炎(2回)、ロタウイルス(1価2回、53回)などを入れると接種回数の多さに責任感の強い母親は大忙し。その負担を軽減するためには、「同時接種」が必須とされている。しかし、20093月に同時接種による死亡例が短期間に出て、一時中止になったことや、その後も同時接種による副作用が発生していることを忘れてはならない。次々と新しいワクチンが認可され、定期接種化されているが、本当に全てのワクチンを打つ必要があるのか。こう疑問を投げかけている。

 

●会場からは子宮頸がんワクチンの副反応事例の報告を始め、活発な意見交換があった。最後に司会から、積極的推奨が中止されている今、このワクチンの問題を広く社会に伝えようと呼びかけがあった。

●グラクソ・スミスクライン(GSK)と松あきら前参院議員の不可解な関係

 この件については前回にも述べているのが、重要事項なので、重複を恐れず、新情報を記述する。「利益相反行為」と言うのはあってはならないからである。莫大な利潤を生み出す公益事業においては、企業と議員の癒着のうわさはこれまでも数々あったことだ。指摘される疑惑は、GSKがサーバリクスの承認申請したのが07年で、時を同じくして、公明党の松あきら参議院議員(任期終了で今夏引退)が旗振り役となって、早期承認、公費助成を要求しだしたことで浮上した。09年に承認されたが、それにあわせるかのように公費助成が始まり、定期接種禍へと動き出す。松議員の動きに対し、永田町では「夫がGSKの顧問弁護士だから」という噂が駆け巡った。

●産婦人科学会など3団体が、子宮頸がんワクチンで不当な要望書―「推奨接種の早期再開を求める要望書」を田村厚生労働大臣に提出した。要望書では、「オーストラリアや米国から報告された子宮頸がん予防ワクチンの有効性に関する成績を示すとともに、安全性に関しては、WHOの諮問委員会から発表された声明で、これまで販売された17500万回分のHPVワクチンで大きな懸念がないことが確認されていることを指摘した」という。

わが国で客観的にこれほどの大問題になっていることを、「欧米に従って行え」と言っている事になる。「○○につける薬はない」とはまさにこのことではないのか。

●まとめ

 以上のような講演内容を聞くと、このワクチンは、一言でいって、「有害無益に近い」といって過言ではないように思う。多くのワクチン被害者に目をつぶり、のど元を過ぎたころあいを見計らって、推奨接種の早期再開を訴え出ている。ワクチン推進者達のなんと愚かなことか。

目次