わくちんトーク56 子宮頸がんワクチンの妄動・4  危険性無視のまま接種再開をごり押しする推進団体  

臼田篤伸 代表幹事 インフルエンザ・風邪・がん問題研究者 

日本産婦人科学会などが再開求め声明

 日本産婦人科学会(日産婦)など4団体は2013年12月26日、子宮頸がんワクチンの一刻も早い接種推奨の再開を求める声明を出した。その理由は、このワクチンは世界各国で使われており、「十数年後には日本だけ子宮頸がんの患者が多い国になる可能性がある」というものである。このワクチンを推奨するWHO(世界保健機関)なども効果と安全性を再確認していると彼らは指摘する。そして国には、痛みが出たときに早期に治療してもらえる医療体制の整備を求めたとのこと。

副作用問題先送りして厚労省に脅し

 過去から今日まで、病気を予防するとの名の下に、多少の副作用被害が発生しても予防接種を正当化する態度はワクチン推進者に共通して見られる姿勢であったし目新しいことではない。他のワクチンに較べ、異常に高い副作用被害(インフルエンザワクチンの40倍)に対して、妥当な対策がとられているのか何ら明らかにされていない。そういうことをはっきりさせた上で、接種再開を要望するのが世の常識というものだ。推進派の脅しに屈することなく、被害者や、第三者的専門家の意見を十分に聞いてから、厚労省は再開を判断しなければならない。

武田薬品社長にグラクソ・スミスクライン幹

2013年11月30日付東京新聞によると、武田薬品工業は長谷川閑史(やすちか)社長の後任に英製薬大手グラクソ・スミスクラインの幹部のクリストフ・ウェバー氏(47)を招く人事を発表した。武田はグローバル戦略を強化するために異例のヘッドハンティングを断行した。同氏は4月までに最高執行役員として、武田に入り、6月下旬の株主総会と取締役会を経て社長に就任するという。長谷川社長は、ウェバー氏について、「ダイナミックで理解力のある人」と評価し、世界展開で若いリーダーシップに期待しているとのコメントを載せている。

接種推進の危険性露呈→信州大教授が「末梢交感神経に異常」の研究報告

 2013年12月25日付信濃毎日新聞によると、信州大学医学部の池田修一教授(脳神経内科学)のグループは、このワクチンで症状が出た人の多くにワクチンの副作用とみられる自律神経の末梢交感神経の異常が起きていることを突き止めたという。

顕微鏡写真とともに掲載されたこの記事によると、ワクチンが交感神経異常を起こす仕組みははっきりしないが、同教授は「ワクチンの影響を長期的に調査する必要があり、接種勧奨の再開は慎重に検討するべきだ」と述べた。25日に開かれる厚労省の専門部会で池田教授が報告するという。再開に向けた動きに警鐘を鳴らすものである。冒頭に掲げた26日の日産婦の声明は偶然ではなく、前日の池田教授の報告に同学会が焦りをあらわにした結果、大急ぎで出した声明というほかない。

●接種推奨再開は原因究明を慎重に行ってから

 信州大は名古屋大、愛媛大など6大学で構成する厚労省研究班の中核で、6月19日から12月20日までに12〜19歳の患者32人を診察。このうちワクチンの副作用と見られる人が28人おり、そのうち17人に末梢交感神経の異常が関与していると判断している。この末梢交感神経の異常は、手足の先の皮膚温が低く、血液の循環量が低くなるのが特徴で、手足の痛みやしびれのほか、目まいなども起き、歩行困難になる場合もある。これと関連した記事はわくちんトーク55にも載せたが、具体的には両者には違いこそあれ、多くの共通点が示唆されている。

池田教授のグループは、血管を広げる作用のあるプラスタグランジンE1の投与などの対症療法で、症状が改善することも突き止めたという。他の患者の副作用としては、立ちくらみ、頭痛、朝起きられないなどの症状が出る起立性調節障害が6人いたほか、関節炎や筋膜炎がそれぞれ2人、交感神経の過剰活性化で起きる複合性局所疼痛症候群が1人だった。

 同教授は、末梢交感神経の異常が関わっているとみられる患者が副作用患者の6割以上いる上、「起立性調節障害の中にも末梢交感神経の異常が関係しているケースがある」と説明した。「ワクチンの接種が末梢交感神経に何らかの影響を与えている可能性が高い」と結論付けた。厚労省の専門部会の検討結果を注目したい。

●人種間で副作用頻度の格差の可能性

 このワクチンの元をただすと、英・米のワクチンメーカーの強力な圧力により我が国が輸入に追い込まれ、「日産婦」などワクチン推進派と武田などの関連製薬会社が、ごり押しして定期接種に組み込んだものであった。既述のように、グラクソ・スミスクライン社のサーバリックスとMSD社のガーダシルがそれである。原因ウイルスのHPVの一部が組み込まれたワクチンであり、理論的に有効だというだけで、その効果などまるで調べられていない。製薬会社の利潤追求の産物に他ならない。英・米ワクチンメーカーと下記のWHO見解を見る限り、欧米白人の副作用被害が、比較的少ないことが背景にある模様だ。

 さらに言及すると、上述のような末梢交感神経への有害現象が明らかにされたことは、副作用発生頻度において人種的な隔たりが大きい原因の一つとも考えられる。欧米白人と、日本人を含む東洋人との自律神経活動の相違に着目する必要があり、それは精神・身体活動の違いとして歴然としているではないか。要するに一般論として、白人の行動様式を見ると面白い。一例を挙げると、礼儀作法についての違いに着目してみたい。こちらが丁重に頭を下げても、彼らは首をちょこっと前へ曲げる程度である。言い方は適当でないかもしれないが、交感神経が図太くできていて、態度が大きく、相手に意思を伝える際に、握手や抱擁などジェスチャーを大袈裟にする習性があるように思う。副交感神経を必要とする細やかな感情表現に劣っていることと裏腹の関係となる。今後、統計学的、病理学的な調査検討をしていく必要がある。

 誤解を招くような内容の文章を書いたが、交感神経へのダメージがこのワクチンの一つの特徴と示唆された以上、上記のような私見を誤解を恐れずに、ただご参考までに書いただけなので、ご了解いただきたい。

●日本人への接種・安全性保証が先決

 これまで述べてきたことからも明らかなように、WHOが安全を保障したなどの言い分は通らない。今日のWHOがその国別構成バランスを見ても、主として、欧米白人の方針と利害に左右される仕組みになっているからである。インフルエンザワクチンの40倍にも及ぶ健康被害に真摯に向き合うこと、そして、被害の基礎的、臨床的研究結果に基づいて正しい予防対策を一から再構築すること、それが日本人女子児童生徒の健康を守る基本であることを肝に銘じるべきである。

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